シルバ |
「ちょっと聞いてーな。うちのダンナってひどいねんでー。」 |
ママちゃん |
「いきなり何や?」 |
ロコママ |
「わーシルバが怒ってるー」 |
シルバ |
「うちのダンナ、サンフランシスコに出張行ってて,
昨日帰ってきたんやけど…」 |
ママちゃん |
「帰ってきただけで怒られるんやー」 |
シルバ |
「ちゃうちゃう、話の腰折らんといてー。帰ってくるんは、いーとして、土産に何買ってきたと思う?」 |
ロコママ |
「サンフランシスコなら、ギラデリーのチョコレート?」 |
ママちゃん |
「まさかカニとはちゃうはなあ。」 |
シルバ |
「そんなんやったら、こんなに怒ってへんって。 買ってきたのは竹製のせいろ。三段重ねの。」 |
ママちゃん |
「チャイナタウンで買ったんやろーね。
あすこは、何でもあるから なー。」 |
ロコママ |
「いいじゃない、結構便利でしょ。」 |
シルバ |
「えーことあるかいな。一体うちのダンナ、私のことを何やと思 ってるん?家政婦?それとも飯炊きおばさん?」 |
ママちゃん |
「あたり!」 |
ロコママ |
「あなたが料理上手だから、いいと思ったんじゃないの?」 |
シルバ |
「全く色気もなんもあったもんじゃない。 一応アメリカ人なんやから、もうちょっとましなもん、買ってこられへんのかなあ」 |
ママちゃん |
「あれ、アンタのダンナ アメリカ人やったん? 私はまた、白人の皮かぶった日本人だと思ってたけど…。」 |
ロコママ |
「そのとーり。アメリカ人とか思うから腹が立つんだよ。
日本人、と思えばお土産買ってきただけでももーけもん、やろ。あ、またおーさか弁うつった!」 |
シルバ |
「へーへー、私もダンナのことはあきらめるから、ロコママもか んねんして、おーさか弁でとーしな。」 |
ママちゃん |
「そや、そや。」 |